以前、同じ劇団が同じ演出家と演った「ユビュ王」てな作品があって、そいつは観ることがかなわなかったんだけれども、内容的にはそのものを含む、いってみればメタなものであるようだ。
ユビュ王自体も特殊な作品であるらしいが、それを知らなくても十二分に楽しめた。
何よりもこの状況でTCアルプの舞台ひさしぶりってなことは、それだけで感慨ひとしお。
今回は、用意された舞台のうち市民芸術館ではなく上土劇場を選んだ。
客席の半分以上はペイパーピーポーに占められリアル観客は疎ら。
開演前には希望者にフェイスシールドも勧められ(誰ももらってなかったようだけど)、いよいよ開演すると一斉に登場する役者たちは、口を動かしこそすれ誰も声を漏らさない…。
数分後には喧噪で空間が満たされての開幕となった。
むかしの前衛芸術家というアルフレッド・ジャリのことがさまざまな角度から語られる。
笑えもするしコーラスなどにも感心する。やっぱり速いテンポにちょと置いてかれそうになったりもしながら至福の時間を過ごす。
次は10月に公演があるが無事に見ることができるか。
無事といえば今回は疫病のこともさることながら荒天が気になって、往ってから帰るまで実はあまり落ち着いていられなかった。
その夜は数日前に予約した蕎麦とビジエのいつもの店。
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